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2017年7月 8日 (土)

時間泥棒やめようね②該当者以外に同報メールを送るのはやめて!

もはや、メールの処理が追いつかない。この大量に来るメールを減らす方法はないのか?ちょっと原稿に没頭してメールを放置していたら、いつも破綻しているじゃないか!


しかも、(本物の迷惑メールなどではなく)同僚や仕事仲間からの「真面目かつ無駄な同報メール」の多いこと、多いこと。なかなかいちいち目くじらを立てるのも大人げないと思ってしまい、そのままスルーしている自分に嫌気が差してしまう。


このエッセイをご覧の皆様、どうか一人でも多くの方にご協力いただければ幸いです。こういう事例に遭ったら、このブログのURLを見せてあげて下さい。受け取る人のことを気にせず毎日大量に同報メールを送り続けているあなた、不愉快な思いをされたらお許し下さい。でも、ちょっと考えて工夫するだけで、お互い有意義な時間が生まれるのです。


私の職場は大学の文系研究所です。とくに国立大学の教員はいわゆる「科研費」に応募して、文部科学省系統の日本学術振興会から研究費を獲得することが当然視されています。私はここ数年科研費プロジェクトの代表者をしているので、関連メールが大量に送られてきます。


数年前のことです。事務方から、こういうメールが来ました。科研費代表者に加え、関係者20数名宛ての同報メールです。


--------------------------------

研究代表者各位

(中略) 

平成○○年度科研費の繰越を申請した方は、添付したマニュアルの該当箇所を読んで、必要な手続きを取って下さい。

(後略)

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「あ、俺は該当者じゃなかったっけ?」と思って、最初から最後まで読み返しました。面倒なので短くしていますが、挨拶から始まり、結構きちんとした文章の長文メールでした。そして添付ファイルのマニュアルは50ページ以上!あったのです。


「ちょっと待てよ!?」と思い立ち、私は、発信者に電話をかけました。


「もしもし、さきほどの科研費繰越の手続きに関するメール、読みましたけど、該当者は誰なんですか?」


    「松田先生と、○○先生のお二人だけです」


「マニュアルの該当箇所ってどこですか?」


    「23頁の下半分です」


さて、どうしよう。言うべきか言わざるべきか・・・。やっぱり言うことにしよう。


「○○さん、いつもサポートありがとうございます。でもですね、このメール、該当者だけに送ればいいんじゃないですか?というよりも、『松田先生、○○先生、科研費繰越で手続きが必要です。お二人は、このマニュアルの23頁の下半分だけを読んで、繰越関連の手続きをオンラインでしてください。不明な点があれば御指南しますから、お手すきのときにお立ち寄り下さい』というメールを出せばいいんじゃないですか?」


    「はあ、確かにそうかもしれませんね」


「それで足りるならそうした方がいいですよ。この長文メールを書くのに、あなたも時間がかったでしょう?我々も読むのに時間がかかるんです。該当者でなければ全く不要な情報なんですから、全員に送られたら、お互い時間の無駄じゃないですか?そういうメールが多いと、一日に何分もとられるんです。毎日のことですから、馬鹿にならないですよ」


    「なるほど」


「しかも、該当者が必要な情報は、この50ページ以上あるマニュアルのたった半ページ分なんでしょ?該当者2人には、そこだけが必要なんです。でもそのことが書いていないから、受け取った人はこのファイルをダウンロードして、探さなければならないでしょう?もちろん検索したりすればよいのかもしれませんけど。でもね、自分が検索したところだけが必要であるかどうかを確実に証明する方法は、全部読むことしかないんです。ですから、最初から『ここを見て下さい』と言われたらどれだけ助かるかわかりませんよ・・・」


    「おっしゃるとおりです。大変失礼いたしました・・・」


ああ、よかった。この人は見込みがある。分かってくれたのだ。でもそういう人に限って、すぐに異動してしまう。私のこうした行為は、たいていの場合「賽の河原の石積み」なのだ。しかも「この先生はクレーマーなのではないか?」とか「モンスターじゃないのか?」と思われないか、はらはらドキドキである。事務室で、私が要注意人物扱いされていたらどうしよう?メールで指摘するときなど、嫌われないよう妙に長文になって、これこそ無駄じゃないか!と思うときさえある。(だからブログに書き始めたのです・・・)


なぜ、こんな同僚や仕事仲間からの「真面目かつ無駄な同報メール」が横行するのだろうか?恐らく理由は2つ。1つ目は、そうして送る方が何も考えなくてよいから。とにかく右から左へと、次から次へと送れば間違いないのである。2つ目は、「それ、聞いてませんよ」と言われた時に、「それはすでにメールでお送りしています」といって自分の身を守る防御策になるから。


しかし、これを当たり前だと思うと、結局あなたは人間の処理能力を超えた大量のメールを他人に送りつけることになってしまう。受けた側は、結局「見ない、処理しない、返信しない」ということになるでしょう。だって来るメールを全部見ていたら仕事にならないから。結局締め切り破りが発生し、問題が悪化し、破綻が破綻を呼ぶ。やがて発信者は「重要な該当者だけ」にアプローチし始めることになる。最初からそうすればいいのに。二度手間、三度手間も甚だしい。こうして私達はお互い大量の時間を無駄にしているのです。


ごめんなさい。私には1日24時間しかありません。目も手も肩も腰も疲れています。受け取った人が一目で必要か不要か分かる同報メールを送ってくれませんか?同報メールには、必ず「誰が該当者であるか」を最初に書いてください。そして、「該当者以外の方は見なくて結構です」とはっきり書いてください。挨拶は要りません。そうだ、重要なところだけ★印を入れたり、赤字にしてくれるのもいいなあ。あなたの時間も、私の時間も大切なのです。塵も積もれば山となる。時間泥棒になるのはやめようね。(2017年7月7日)


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